「最期まで自宅で穏やかに」──訪問看護によるターミナルケアで支える“その人らしい時間”

「最期まで自宅で穏やかに」──訪問看護によるターミナルケアで支える“その人らしい時間”

自宅で穏やかに最期を迎えたい──そんな願いを叶えるのが訪問看護によるターミナルケア。医療・心のケア・家族支援まで、在宅でできる看取りの仕組みと実際のサポート内容をわかりやすく解説します。


「できることなら、家で家族と過ごしたい。」
これは、私の母が病と向き合う中でよく口にしていた言葉です。

病院の白い天井ではなく、いつものリビング、いつもの匂い、いつもの会話の中で最期を迎えたい──。
そんな願いを叶えてくれたのが、訪問看護によるターミナルケアでした。

このケアは、病気の治癒が難しくなった方が自分らしい時間を大切に過ごすためのサポートです。
延命ではなく、「苦痛の緩和」「心の安らぎ」「家族とのつながり」を重視します。


ターミナルケアとは、「終末期ケア」とも呼ばれる医療・生活支援サービスの一種です。
医師・看護師・ケアマネージャーなどがチームで連携し、“その人らしい最期”を支えることを目的に行われます。

かつては病院での看取りが主流でしたが、近年は「最期まで自宅で」という希望を持つ方が増えています。
実際、厚生労働省のデータでも、在宅看取りの割合は年々上昇しています。


① 症状の緩和と医療的サポート

痛みや呼吸の苦しみなどを和らげるために、医師の指示のもとで看護師が処置を行います。
吸引、点滴、酸素療法など、病院でしかできないと思われがちなケアも自宅で可能な場合があります。

私の母の場合も、毎日来てくださる看護師さんが「今日は痛みはどうですか?」と優しく声をかけながら、
薬の調整や体位変換をしてくれたおかげで、母は穏やかに過ごせていました。


② ご家族へのサポート

終末期の介護は、家族にとっても大きな負担です。
訪問看護では、介護方法の指導、相談対応、夜間の緊急訪問など、家族全体を支える仕組みが整っています。

「眠れない夜も、電話一本で駆けつけてくれた。」
そんな声は多く、在宅看護の安心感を象徴しています。


③ 精神的・心理的な支援

身体のケアだけでなく、心のケアもターミナルケアの大切な一部です。
看護師は利用者や家族の気持ちに寄り添い、恐怖や不安を和らげます。

「今日は外の空気を吸いましょうか」──
そう言って母をベランダに連れていってくれた看護師さんの優しさが、今でも忘れられません。


  • 住み慣れた家で過ごせる安心感
  • 家族と自然な形でコミュニケーションが取れる
  • 通院のストレスが減る
  • 本人の希望を最優先にできる

在宅での看取りは、準備や心の整理が必要ですが、訪問看護が入ることで医療面・心理面の負担が大きく軽減されます。
「家族が寄り添いながら見送れた」ことは、残された人にとっても深い癒しになります。


  1. 医師・ケアマネージャーに相談
     自宅での療養を希望する旨を伝えましょう。
  2. 訪問看護ステーションと契約
     状態や希望に応じて、訪問頻度や内容を決定します。
  3. 在宅ケアの開始
     医師の指示書をもとに、看護師が定期的に訪問します。

訪問看護によるターミナルケアは、単なる医療サービスではありません。
それは「生き方を尊重する支援」であり、「家族の心を支える時間」です。

病院での最期も悪くはありません。
しかし、自宅での看取りには、“その人がその人らしく”いられる温もりがあります。

もし、家族の終末期について悩んでいるなら、
まずは地域の訪問看護ステーションに相談してみてください。
きっと、思いに寄り添ってくれる専門スタッフがいるはずです。

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