利用者との信頼を守る!訪問看護でよくあるクレーム5選とその対策
はじめに:クレームは“マイナス”ではなく“気づき”のサイン
訪問看護は、利用者やご家族と距離が近い分、ちょっとした誤解や行き違いからクレームが起きやすい仕事です。
実際の訪問現場からの声で
「言い方が冷たかった」「電話がつながらない」などを受けたことがありました。
しかし、
クレームこそがサービス改善のチャンスです
この記事では、実際に現場でよく起こるクレーム事例をもとに、
原因と具体的な対策をわかりやすくまとめました。
① 連絡がつかない・折り返しが遅い
「電話したのに折り返しがこない」「緊急時に連絡がつながらなかった」
これは利用者から最も多いクレームのひとつです。
🔍 原因
・スタッフ不足で電話対応が追いつかない
・引き継ぎや情報共有が不十分
・担当者以外が対応できる体制がない
💡 対策
- 折り返しの目安時間を事業所全体でルール化
- 不在時も他スタッフが対応できるよう共有ノートやチャットツールを活用
- 留守電・LINE・メールなど、複数の連絡手段を設けて安心感を与える
📘私の経験では、「○時間以内に必ず折り返す」というルールを設けたことで、クレームは激減しました。
② 訪問時間が遅れる
「予定の時間に来ない」「遅れるなら連絡してほしい」
時間に関するクレームも非常に多いです。
🔍 原因
・渋滞や前の訪問延長などのスケジュール管理ミス
・「遅れるかもしれない」という事前説明不足
💡 対策
- スケジュールには15〜20分の余裕を持たせる
- 訪問予定前に連絡手段を共有(電話・LINEなど)
- 「交通状況や前の方のケア内容により前後する可能性がある」と初回で伝えておく
🔸一言「すみません、少し遅れそうです」と事前に伝えるだけで、印象はまったく違います。
③ 対応が冷たい・説明が少ない
「淡々としていて冷たく感じる」「説明が足りない」
これは、スタッフ本人に悪気がなくても起こりやすいトラブルです。
🔍 原因
・業務に追われ、笑顔やアイコンタクトが減る
・医療用語のまま説明してしまう
・利用者の不安を汲み取る余裕がない
💡 対策
- 最初の挨拶+笑顔+目線を意識する
- ケア前に「今から〇〇をします」「目的は〇〇です」と簡潔に説明
- 不安そうな表情を見たら、立ち止まって確認する勇気を持つ
👩⚕️新人の頃、ある利用者さんから「あなたが笑うと安心する」と言われてから、
“笑顔も医療の一部”と意識するようになりました。
④ ケア内容が期待と違う
「もっとやってくれると思っていた」「以前の人の方が丁寧だった」
といった“期待とのギャップ”によるクレームも多くあります。
🔍 原因
・「できること・できないこと」の説明不足
・担当変更時の情報共有不足
・利用者が“医療”と“介護”の違いを理解していない
💡 対策
- 初回訪問時に「当事業所で提供できる内容」を書面で説明
- ケア内容を毎回簡潔に報告・共有
- 担当交代時は必ず事前連絡と引き継ぎメモを渡す
🗒️以前、担当変更の際に手紙を添えて挨拶したところ、
「丁寧に引き継いでくれて安心した」と喜ばれました。
“引き継ぎ”は信頼づくりの第一歩です。
⑤ 金額・保険制度に関する誤解
「保険で全部カバーされると思っていた」「交通費がかかるなんて聞いてない」
料金トラブルは、制度の複雑さが背景にあります。
🔍 原因
・保険制度の説明が不十分
・明細や金額の見える化ができていない
💡 対策
- 初回契約時に料金表を紙で渡す
- よくある誤解(自己負担・加算・交通費など)をチェックリスト化
- 月初・月末など定期的に再確認の時間を設ける
💬「この説明を受けたかどうか」でトラブルは大きく変わります。
“伝えた”ではなく、“伝わったか”を意識するのが大切です。
クレーム対応の基本姿勢
クレーム対応で一番大切なのは、**「否定せずに受け止める姿勢」**です。
- まずは相手の話を最後まで聞く
- 言い訳ではなく、「状況説明+改善策」をセットで伝える
- 特定のスタッフの責任にせず、チーム全体で再発防止策を共有
📌ポイント
「クレーム=悪」ではなく、「改善のヒント」と捉えることで、スタッフの士気も上がります。
まとめ:クレームは信頼を深めるチャンス
訪問看護で起こるクレームの多くは、
「連絡」「時間」「説明」の3つを丁寧にすることで防ぐことができます。
現場は忙しくても、
“ひと手間の気づかい”が利用者の安心と信頼につながります。
クレームは成長のきっかけ。
誠実に対応し、スタッフ全員で改善していくことで、
より信頼される訪問看護ステーションをつくっていきましょう。


