訪問看護って自由そう」──そのギャップに戸惑う新人たち訪問看護職の新人が最初にぶつかる壁とその乗り越え方
「病院より自由に動けそう」「自分のペースで看護ができると思った」
そう感じて就職、転職を選んだ新人さんも少なくありません。
でも、いざ現場に出てみると、
「思ってたのと違う」「意外と責任が重い」と感じることも。
職員に新人の頃の話を聞くと訪問看護に転職したばかりの頃、
自立して1件目の訪問で利用者さんの体調変化に焦って、
「すぐ報告した方がいいの?」「判断を待ったほうがいいの?」と
頭が真っ白になったことを今でも覚えています。
と話していまいした
今回は、そんな新人さんが最初にぶつかる代表的な壁と、
先輩看護師が実践してきた乗り越え方のコツを紹介します。
1. 一人で判断するプレッシャー
「この状態、どうすれば…?」現場での“孤独な判断”
病院では、すぐそばに先輩やドクターがいました。
でも訪問看護は、基本“ひとり現場”。
利用者さんの自宅で、
「この症状、すぐ医師に報告すべき?」「薬の副作用かも?」
と瞬時に判断を求められる場面が多いんです。
そんなときほど、「自分の判断が間違ってたらどうしよう」と不安になりますよね。
🔹 乗り越え方:最初は“判断より報告”を意識!
新人のうちは、迷ったら即・報告!
「どうしよう…」と悩む時間より、
一言でも早く上司や管理者に連絡したほうが安心です。
たとえば、ある職場では、LINEグループで
「〇〇さんの足のむくみ、今朝より悪化しています」と写真付きで共有。
すぐに先輩から「確認に行くね」と返事が来て、
その後の対応もスムーズでした。
報連相の“スピード”は、新人の一番の武器です。
2. 人間関係の距離感がつかめない
「どこまで踏み込んでいいの?」という迷い
利用者さんやご家族との距離感は、訪問看護ならではの悩みです。
病院のように“決まった立場の線引き”がないからこそ、
「フランクすぎてもダメだし、距離を取りすぎても信頼されない…」
そんな微妙なバランスに悩む新人さんも多いです。
🔹 乗り越え方:“丁寧だけどフレンドリー”を意識
おすすめは、「看護師としての礼儀+親しみやすさ」。
たとえば、
「体調いかがですか?」ではなく、
「今日はちょっと楽になりましたか?」と、
自然な会話のトーンで話すだけでも距離が縮まります。
ベテランの方は、訪問先でよく冗談を交えながら笑顔で話していました。
その明るさが信頼を呼び、利用者さんが心を開く瞬間を何度も感じたようです。
看護技術はもちろん、心の距離の取り方が信頼関係のカギです。
3. スケジュール管理が難しい
「時間が足りない!」と焦る日々
訪問看護は、1日に数件〜10件近く訪問することも。
移動や記録の時間がうまく取れず、
「次の訪問に間に合わない!」と焦る新人さんも少なくありません。
🔹 乗り越え方:前日準備と“記録メモ”が鍵
ベテラン社員さんに言われたのが「訪問前に地図を見て、時間をイメージしておく」こと。
ルートをざっと確認するだけでも、移動のロスが減ります。
さらに、記録は帰社してからまとめて書くより、
訪問後すぐにスマホでメモを残すほうが正確で効率的です。
慣れてくると、“自分の一日のリズム”が掴めてきます。
4. 利用者さんの「生活」を見る難しさ
医療だけじゃない、“暮らし全体を支える力”
病院ではバイタルや症状を中心に観察していましたが、
訪問看護では、生活のすべてが観察対象になります。
たとえば、
「服薬管理はできてるか」「部屋は清潔か」「食事の量が減っていないか」など、
日常の小さな変化にも気づく必要があります。
🔹 乗り越え方:「この方が安心して生活できるには?」と考える
訪問のたびに、
「この人が今日、安心して過ごすために何が必要か?」
という視点をもつことが大切です。
ベテラン社員さんは、
「薬を飲んでない理由が“飲みたくない”じゃなくて“手が震えて開けられない”こともある」
と教えてくれました。
表面だけでなく“生活背景”まで見ようとすることで、
本当の看護が見えてきます。
まとめ──壁にぶつかるのは「成長している証拠」
訪問看護は、最初こそ戸惑いが多い世界です。
でも、ひとつひとつの壁を乗り越えるたびに、
「自分の判断で動ける」「人の生活を支えられる」
という大きなやりがいを感じられるようになります。
焦らなくて大丈夫。
不安に感じるということは、真剣に向き合っている証拠です。
あなたのその不安は、必ず“成長のサイン”に変わります。
少しずつ、自分の看護を形にしていきましょう。


